TOP > NEWS > 2021

ニュース

法人向け気象データ提供・分析サービスのグローバル展開

世界の天気予報を5kmメッシュの高解像度で提供開始

AI技術を活用した高精度な気象データで、DX時代の海外ビジネス展開を支援

工場気象 > 流通気象 > 輸送気象 >

 株式会社ウェザーニューズ(本社:千葉市美浜区、代表取締役社長:草開 千仁)は、気象データと最新技術で企業のDXを推進する気象データ提供・分析サービス「WxTech®️(ウェザーテック)」をグローバルに拡大し、海外ビジネスを展開する企業向けに5kmメッシュの世界天気予報API(一部地域を除く)の販売を開始しました。

 海外に拠点を拡大する日系企業は年々増加し、ビジネスの場で世界の気象データのニーズが高まっています。そこで、当社は世界の1時間ごとの短期予報と2週間先までの中期予報のデータをAPIで提供します。本サービスでは、世界の気象機関や独自の数値予測モデルとAI技術を組み合わせた精度の高い天気予報を、5kmメッシュの高解像度を提供します。データはクラウドを経由してAPIなどで提供されるため、企業は緯度経度を指定するだけでデータを取得でき、既存のシステムとの連携も容易です。企業は、現場周辺の詳細な気象データを取り入れることで、自社システムでの海外天気予報の表示、高度な業務最適化やマーケティング、従業員の安全管理など、あらゆるビジネスシーンでご活用いただけます。すでに、大手外食チェーンにおける東南アジアの新店舗での商品の仕込み量や発注量の最適化、宅配サービスにおける配達量の需要予測など、複数社での利用が見込まれています。今後は企業のニーズに合わせて、海外向けのデータラインナップを充実させていきます。

「WxTech®️」のデータラインナップ
世界天気予報APIに関するお問い合わせはこちら
https://wxtech.weathernews.com/services.html
https://wxtech.weathernews.com/contact.html
北京の天気予報の20kmと5kmメッシュの比較
(20kmで見ると晴れでも、5kmでは雨の予報となる場合もある)

WxTech®︎をグローバルに展開
〜気象データのビジネス活用のフィールドを世界に拡大〜

 外務省が2020年に実施した調査によると、海外進出した日系企業の拠点数は推定で8万を超え、製造業や卸売業・小売業を中心に増加しています。エリア別の拠点数はアジアが7割、北米1割、欧州1割で、アジアを中心に海外に進出しています(※)。しかし、アジアの天気予報は精度や解像度が不十分な場合が多く、現地における気象データ活用はまだこれからの状況です。

 世界天気予報APIは、グローバルに展開する日系企業やこれから進出予定の企業、海外企業から商品調達している企業からの、“信用できる細かい現地の気象データをAPIで欲しい”という声をきっかけに開発しました。

<世界天気予報APIの特長>

1. 5kmメッシュの高解像度データ
2. 世界各国の気象データとAI技術を活用した高精度な予測データ
3. APIでリアルタイムのデータ取得やシステム連携が可能

 「世界天気予報API」は、5kmメッシュの高解像度かつ高精度な短期・中期予報のデータをAPIなどで提供します。短期予報では、72時間先までの1時間ごとの天気コード、気温、湿度、降水量、気圧、風向、風速、全天日射量の8要素を取得できます。中期予報では、2週間先までの1日ごとの天気コード、最高気温、最低気温、平均湿度、降水確率、日降水量、日最大風速時の風向、日最大風速、日積算全天日射量を提供します。14日先の中期予報についても、5kmメッシュの細かいデータを提供します。

 メッシュを細かくすることで、より詳細な天気の表現が可能になるため、データの精度も高まります。全球モデルは10〜20kmメッシュが一般的ですが、20kmメッシュの天気予報では晴れのエリアでも、5kmメッシュで見ると晴れ・曇り・雨が混在し、場所によっては雨の予報になることもあります。

 また、本サービスでは、世界各国の予測モデルや当社独自の予測モデルを合わせた70以上の数値予測モデルをAI技術で補正して組み合わせることで、より精度の高い予報を提供します。

ニューヨークの天気予報イメージ 20kmと5kmの比較
(20kmと5kmメッシュで比較すると、予報が異なる場合がある)

 予測データはクラウドに保存され、APIなどでデータを提供するため、企業は既存システムとの連携が容易です。企業は緯度経度を指定することで、対応する5kmメッシュの世界天気予報のデータを取得することができます。データを企業のシステムやビジネスデータと組み合わせることで、リアルタイムでのビジネス活用や、新たなソリューションを生み出すことも可能になります。

気象データを企業のシステムと連携し、ビジネスに活用

 「世界天気予報API」は、すでに外食チェーン店における商品の仕込み量や発注量の最適化、宅配サービスにおける配達の需要予測など、複数社での利用が見込まれています。この他にも例えば、アプリや製品での天気表示(社内システム・メール・サイネージなど)や、高温時のアラート通知による従業員の安全確保、天気連動型のポイント2倍クーポン配信による雨の日の集客や商品の販売促進、飲食店の来店客予測、日射量による太陽光発電量予測、天気と連動する家電製品の開発などにご活用いただけます。これまでに導入された日本の気象データの使い道は様々で、ビジネスの数だけあると言っても過言ではありません。グローバル市場においては新たな活用方法が開拓されることも期待しています。

 気象データのビジネス活用にご興味のある企業の方は、下記URLよりお気軽にお問い合わせください。

▼世界天気予報APIに関するお問い合わせはこちらから
https://wxtech.weathernews.com/contact.html

 

世界天気予報APIのサービス仕様

データ種別
気象要素
空間解像度
時間解像度
更新頻度
短期予報
天気コード
気温
湿度
降水量
気圧
風向
風速
全天日射量
5kmメッシュ
(海上や一部地域を除く)
1時間ごと、
72時間先まで
4回/日
中期予報
天気コード
最高気温
最低気温
平均湿度
降水確率
日降水量
日最大風速時の風向
日最大風速
日積算全天日射量
5kmメッシュ
(海上や一部地域を除く)
1日ごと、
14日先まで
4回/日
パリの天気予報イメージ 20kmと5kmの比較
(20kmメッシュの予報では雨でも、5kmメッシュで見ると晴れの場合もある)


WxTech®︎サービスについて

 ウェザーニューズは創業以来、オンプレミスの環境で顧客専用のシステムを開発し、オペレーターが24時間対応で気象リスクを伝えるリスクコミュニケーションサービスを提供してきました。しかし、最近はDXの潮流で企業のデジタル化が急速に進み、気象データ自体のニーズが高まってきています。DXを推進する企業では、自社のビジネスデータ(販売数/来客数/勤務時間など)をデジタルで管理する環境が整い、自社データと外部データを組み合わせた多角的なデータ活用に目が向けられており、取得する外部データとして、まずは公共性が高く、相関関係の見込みがありそうなデータとして気象が注目されています。

 当社は、DXに取り組む企業の課題解決を気象データの切り口から支援するため、2020年6月に気象データ提供・分析サービス「WxTech®️(ウェザーテック)」の販売を開始しました。「WxTech®️」は、高解像度かつ高精度な気象データをクラウドエンジニアが扱いやすいAPIなどで提供します。これまでに、1kmメッシュの天気予報や過去データ、停電リスク、花粉、乾燥など数多くの気象データをAPI化しており、今後もあらゆるニーズに合わせて気象データを充実させていきます。また、気象データ提供だけでなく、気象とビジネスデータの相関関係の分析、分析結果をもとにした天気連動広告、高性能気象IoTセンサー「ソラテナ」の観測データも提供しています。

 「WxTech®️」は開始から1年で100社以上に導入いただき、大手企業だけでなく中小・ベンチャー企業でも活用の幅が広がっています。例えば、熱中症情報と連動させた飲料のクーポン配信、防虫剤の効果的な販売促進、飲食店の来店客予測など、様々なかたちで気象データのビジネス活用が進んでいます。

▼企業の導入事例はこちらから
https://wxtech.weathernews.com/case.html

 当社は、本サービスを通して、高度な業務最適化や廃棄ロスの削減だけでなく、売上の最大化や新たなビジネスチャンスの創出など、攻めのビジネスの実現をサポートしていきます。

※出典:海外進出日系企業拠点数調査(外務省)2020年調査結果
 https://www.mofa.go.jp/mofaj/ecm/ec/page22_003410.html

 

本ニュースをプリントアウトしてご覧になりたい方はこちら